大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)1077 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人中村登音夫の上告趣意第一点について。

論旨は単に原判決の刑訴法違反を主張するに過ぎないから、上告適法の理由とな

らない。(原判決も、記録精査の上、第一審と同様の事実上の判断に達した結果、

第一審の事実認定を是認したものであることは原判文上窺い知られるところであつ

て、原判決に、所論のような違法ありとは認められない)

同第二点について。

所論名古屋高等裁判所の判例は、刑訴二九六条所定のいわゆる検事の冒頭陳述を

欠く公判手続を違法としたにすぎないものであつて、本件のごとく検事の冒頭陳述

前になされた被告人側申請の証人の取調の適否及び該証人の供述の証拠能力の有無

に関するものではないのであるから、原判決を以て右判例違反の判断を示したもの

とすることはできない。しからば、論旨は結局刑訴違反の主張に帰し刑訴四〇五条

の要件を欠くものであつて、適法な上告の理由とすることはできない。

なお、本件において、特に刑訴四一一条を適用すべき事由もみとめられない。

よつて、刑訴四〇八条に従い全裁判官一致の意見を以て主文のとおり判決する。

昭和二六年四月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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